東京都内にお住いのお客様よりフェラーリ 458スパイダーのフロントバンパーの修理・塗装を依頼されましたのでご紹介します。中古車で上質なフェラーリ458スパイダーを購入したが、前のオーナーさんの時にフロントバンパーを飛び石傷の修理か何かで塗り直しており、バンパーの色がボンネットやフロントフェンダーと比べてあまりにも黒ずんでいる。またその際の組み付けが悪いのか、バンパーとフェンダーの端と端が緩衝して、バンパーの塗装が一部剥がれているとのことで、画像を添付してメールでお問い合せ頂きました。
このフェラーリ 458スパイダーは、「ビアンコフジ」という白の3コートパールのボディーカラーです。
一般的なパールホワイトの車に比べるとパールの含有量が約2倍なのでまさに真珠のような輝きのボディーカラーです。
塗料の調色は困難を極め、何度かの塗り直しは覚悟の上で塗装しなくてはならない特殊なカラーです。
お客様もそのことはよくご存じだったようで、見る角度や場所よってボンネットやフェンダーとの色見が異なって見えることも充分ご理解されていたようです。しかしそれでも現状の塗装はあまりにも色が黒ずんでおり、この状態のままでは乗る気になれないということで弊社にバンパーの修理と塗装をご用命下さいました。
バンパーは、フェンダーと緩衝している部分の傷と下部の小さな傷以外には飛び石傷なども無かったのですが、これまでに何回塗り重ねられているのかわからないので、古い塗膜はサンダーと手作業でできる限り削り落とします。
次にプライマーサフェーサーを塗装してバンパー全体をしっかりシールします。
充分に加熱乾燥させた後、手作業でサフェーサーを研いで平滑に仕上げます。
ゴミやホコリをシャットアウトした塗装ブースの中でフェラーリの塗装に精通した熟練の塗装職人がバンパーを綺麗に塗り上げます。
調色は他の色に比べるととても難しいのですが、これまでもビアンコフジのフェラーリは何台も塗装して慣れているので、塗装は1回できっちり色を合わせることができました。
バンパーをビアンコフジに塗った後は、センター部分を艶消しの黒に塗装します。
フェラーリのオリジナルの塗装はボディーカラーが塗られた上に艶消しの黒が塗られているので、この部分が無傷であったとしても必ず最後に艶消しの黒を塗装しなくてはなりません。ボディーカラーと黒との境界部分の塗装の段差をオリジナルと同じにするためです。
艶消しの黒の塗料もどこの材料を使えばフェラーリのオリジナルと同じトーンの黒に仕上がるか、そこにたどり着くのにも経験が必要です。
塗料の選定ができないととても安っぽい仕上がりになってしまいます。
ところでバンパーを取り外して判ったのですが、ボンネットのリリースレバーの横の隙間を隠すための黒のシールに白い塗料が付着していました。これは前回のバンパー塗装の時にシールをマスキングして作業したためと思われます。
見えないところでも丁寧に仕上げなくては、後で判った際には信用を損ねます。
このことはお客様にご報告し、シールを剥がしてからバンパーを塗装し、最後に綺麗に貼り直し致しました。大した手間でもないのにどうしてこんな雑な仕事をするんでしょうかね・・
仕上がりはお客様にいろいろな角度からご確認していただき、大変ご満足して頂けました。
フェラーリ 458スパイダーの修理費用は、税込270,000円となりました。このたびはインターパシフィックに大切なお車の修理をご用命頂き、誠にありがとうございました。
とても素敵なフェラーリ 458スパイダーを大切にお乗りください。
大切なお車を何事も無かったかのように
大切なお車を
何事も無かったかのように
インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。
私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。