ボディー全体に塗料ミストが付着してしまったホンダステップワゴンの車両保険を使った塗料ミスト除去およびコーティング施工事例をご紹介します。
オーナー様は新車でステップワゴンを購入した際、ディーラーでボディーとアルミホイールにガラスコーティングを施工してもらいました。
そして一年後のコーティングのメンテナンスで車をディーラーに預けたところ、ボディー全体に何かが付着しているようでザラザラしていると指摘されました。
言われてみれば以前ウインドウワイパーを動かした時、ワイパーゴムが引っ掛かる感じがあり、硬い食器洗い用のスポンジを使ってゴシゴシ洗った覚えがありました。
肉眼では見えないのですが、どこかで外壁塗装をしていてその塗料ミストが飛来してきて車に付着したのではないかと思い、保険会社に事故報告をしました。今回のケースは翌年保険の等級が下がらない、等級据置事故として扱われます。
新車で購入してまだ一年の大切な車です。車両保険を使って完璧に元通りにしたいという強い思いで当社に作業をご依頼下さいました。
当社でお車を拝見したところ、車全体がざらついているのは確かに塗料ミストの付着のようなのですが、塗料の粒子が目に見えないので、建築用の塗料ではなく自動車塗装の塗料ミストではないかと推測しました。
外壁の吹き付け塗料は粒子が大きいので、付着した状況を目視で確認することができます。車に吹き付ける塗料は粒子が細かいので、今回のようにホワイト系の車では付着しても目視で確認することは困難です。
オーナー様にどこかで板金塗装したことはありませんかと尋ねたところ、車を購入して間もないころ、バンパーの角をちょこっと擦って近くの板金塗装工場に修理に出したことがあるとのことでした。
聞けば塗装ブースなどの設備が無い工場だったようなので、工場内で別の車を(広範囲に)塗装した際に塗料ミストが飛んでステップワゴンに着いたのかもしれません。
それにしてもボディーだけでなく、ガラス、ヘッドライトなど全身ザラザラです。
保険会社のアジャスターと作業内容を打合せた結果、ボディー、ウインドウガラス、ヘッドライト、テールランプ、フロントグリル、アルミホイールはミスト除 去及び研磨作業を行いコーティング再施工、磨くことのできないモール類やエンブレムは全て新品に取替ということになりました。
全体に付着したミストを完全に除去するため、バンパーやドアミラー、ドアハンドルなど取れるものは全て取り外して磨き作業を行います。
今回の作業はかなり特殊な作業です。
ミストを除去した後、ポリッシャーとコンパウンドを使い丹念に磨きをかけます。
アルミホイールは小型のポリッシャーを使って磨きます。
ポリッシャーが使えない細部は柔らかいタオルにコンパウンドを付け、手作業で磨きます。
取り外したドアハンドルやドアミラー、フロントグリルなどもこのようにして磨きます。
磨き作業が終わると部品の組み付けを行います。写真に写っている部品は取り替えたモールや樹脂パーツです。無塗装の部品やゴム類は磨けないので全て新品に取り替えました。
部品の組みつけを終えると、ボディーとアルミホイールにそれぞれコーティング剤を塗り込み乾いてから拭き上げます。
最後に塗装乾燥ブースに車を収納し、60℃×1時間の焼付を行います。
ガラスコーティング施工後に加熱乾燥させることで一層強固な被膜が形成されるのです。
今回はかなり大がかりな磨き、コーティング作業となりましたが新車かそれ以上の仕上りとなりました。
大切なお車を何事も無かったかのように
大切なお車を
何事も無かったかのように
インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。
私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。