川崎市中原区にお住いのお客様より、BMW335iの板金塗装修理を依頼されましたのでご紹介いたします。
高速道路を走行中、左側面をガードレールに接触させてしまったとの事です。
損傷はフロントバンパーからリアバンパーまでBMW335iの左側面全体におよんでおり、修理費用が高額になることが予想されたので車両保険を使い完璧に修復して欲しいとのご依頼です。
一番損傷が酷い部位はクォーターパネルですが、このパネルは車体に溶接されている為、ボルト付けされているパネルとは異なり容易にパネル交換と言う訳にはいきませんので、板金修理で対応することにしました。ヘコミが小さいドアパネルも板金で修理します。
へこんで変形した鉄板を丁寧に引出し、ホイールアーチ部のプレスラインもオリジナルの状態に復元させます。
板金で限界まで復元させた鉄板にパテを付け、充分に乾燥させてから研ぎ上げてわずかな歪みを取り除きます。
BMW335iはドアを開けた部分のロックピラーにも損傷が及んでおり、少し複雑な形状の部分ですがこちらも同様に修正します。
フロントフェンダーは一見大した損傷がないように見えますが、実はこのBMW335iのフロントフェンダーは樹脂製パネルなのですが、全体的に歪んでおり、さらに取付部分に割れも生じていた為、保険会社に報告の上パネル交換させていただきました。
フロントフェンダーはボルト留めの為クォーターパネルとは異なり比較的容易に交換が可能です。
塗装前に仮組みをし、建付けの確認をいたします。
前後バンパーはそれぞれ角に小さな傷が付いた程度なので修理塗装で対応いたします。
フロントバンパーには今回の事故による傷以外にも飛び石による傷が多数見られた為、全体的にサンダーで傷を削り落として修理しました。
ボディ側パネルと前後バンパーの修理部にプライマーサフェーサーを塗装し、十分に加熱乾燥させてシールします。今回は修理範囲が広範囲なので、車体とバンパーを塗装ブースに入れてサフェーサーの塗装と乾燥を同時に行いました。
サフェーサーを研いで表面を滑らかに仕上げ終えると、本格的な塗装工程に移ります。まず、ドアを閉めると外からは見えなくなるロックピラー部を塗装します。
ドアを開けなければ見えない部分ではありますが、車の内板部分は塗装をしたことが判ると、下取りなどの査定に少なからず響いてしまいます。そのため特殊なマスキング方法等を駆使してできるかぎり小さな範囲で綺麗に塗装しなくてはなりません。かなり気を使う塗装作業なのです。
次に、ボディやバンパー等の外板パネルの塗装を行います。塗装ブースの中でゴミやほこりが付かないように細心の注意を払い、熟練の塗装職人がBMW本来の塗装の肌を忠実に再現させます。
通常ですとフロントフェンダーは先に裏側を塗装し、外側はボディに取付けてから他のパネルと同時に塗装するケースが多いのですが、今回の場合ボディ色が白の為単体で塗っても色の差異が出にくい事と、フェンダーを単体で塗装する事によってボディーのマスキングがし易い等の理由から別々に塗装する方法を選択いたしました。
前後バンパーもそれぞれ1本全面の塗装をいたします。
取外していた全ての部品を組み付けし、最後にフロントフェンダーの取付ボルト部分を塗装します。
ちなみに車種によっても異なりますが、BMW335iのこの部分はボディ外側の様な艶のある塗装ではなく少し艶が引けた様な半艶状態の塗装になっており、このオリジナル感を忠実に再現することによってフェンダーを交換した形跡が残らないように仕上げることができます。
ボルトを外したり取り付けたりする際にスパナで付いてしまうボルトの角の傷も完全に取り除いてから塗装しますので、判らなくなります。
ボルト取付け部の塗装作業は、今回のような保険修理であっても過剰な修理ということで保険会社は費用を認めてくれません。
修理品質にこだわる工場の完全なるサービス作業です。
カーディーラーなどの下請け仕事が多い板金塗装の実状としては、スパナで傷ついたボルトの角に塗料を筆さししてくれていれば良い方ですので、車の査定のプロでなくてもこの部分をよく見ればフェンダーの交換歴は簡単に判ってしまいます。
私はもし自分がお客様の立場で、自分の車の取替えたフェンダーやドアなどの取付けボルトの角の塗装が剥がれていたりするのを見つけたら、なんて雑な仕事なんだと腹立たしい気持ちになると思いますので、自社では職人に取付けボルトの塗装を徹底させております。
左フロントのタイヤとホイールにも今回の事故による傷がありましたので新品に交換しました。
数年前にボディガラスコーティングを施工してあるとの事で、お客様はその時の施工書も保管されていたのですが、保証期間が過ぎており保険での修理部分の再施工費用は残念ながら認められませんでした。
オーナー様はボディのおよそ半分位が綺麗になったので、この際残りの部分も含めボディガラスコーティングを施工して欲しいとのご要望で、自費にてボディ全体へのコーティングを施工させていただきました。
左側面の板金塗装作業とボディーコーティングの施工を終えると、BMW335はまるで新車と見紛うばかりに仕上がりました。
保険会社との修理協定額は部品代252,699円、工賃555,703円で合計808,402円(税込)となりました。
このたびはインターパシフィックにBMW335iの板金塗装修理をご依頼いただき、誠にありがとうございました。
すっかり綺麗になったBMW335iを大切にお乗りください。
大切なお車を何事も無かったかのように
大切なお車を
何事も無かったかのように
インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。
私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。