マグネシウム合金は実用の中では最も軽い金属で、フェラーリF355の純正ホイールにも採用されております。
しかし軽量である反面、耐食性が非常に低く塗装の密着性が悪いという欠点があります。
そのためホイール製造時にはそれらの問題をカバーするために特殊な化成処理が施され、その後に塗装されるのですが、写真のようにマグネシウムの素地にまで達する傷が付いてしまうと修理塗装は困難を極めます。
アルミホイールや車のボディーの修理と同じ方法で塗装すると、マグネシウム合金はすぐに腐食してしまいます。そうなると塗膜が膨れて浮き、やがて塗装が剥がれてしまいます。
インターパシフィックではこの問題を解消するためのマグネシウムホイールのリペア方法を確立しておりますので、以下にその作業内容をご紹介します。
先ずタイヤを脱着し、ホイールの傷を入念に削り落します。オリジナルな塗装ではマグネシウム合金の素地に腐食対策と塗装の密着性向上のための表面処理が施されていますので、必要最低限の範囲で研削を行います。
次にマグネシウム合金専用の特殊プライマーを塗布します。
ここで使用するプライマーがマグネシウムホイール修理の一番の肝になります。
さんざん苦労してやっとたどり着いた専用プライマー。
入手経路はさすがに企業秘密です。
120℃×40分という高温で焼き付けなくてはなりません。
非接触タイプの表面温度計を使ってマグネシウムホイールの表面温度を120℃にコントロールしながら、近赤外線ヒーターでプライマー塗膜をしっかり焼付ます。
研ぎ作業等の下処理、マスキングを済ませ、塗装の準備が整います。
塗装・乾燥ブースの中でゴミやホコリが付かぬよう慎重に塗装作業を行います。
フェラーリF355のマグネシウムホイールのオリジナルな塗色は、全く問題なく再現できます。
塗装完了です。新品のように仕上ります。
タイヤを組み付けて完成です。足元がピカピカだと車の質感がグッとアップします。
フェラーリF355のマグネシウムホイールの修理塗装、傷の程度にもよりますが、1本42,000円(税込、タイヤ脱着工賃除く)にて承ります。
大切なお車を何事も無かったかのように
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インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。
私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。